お知らせ
トリプタンの服用方法について
トリプタン製剤を正しく活かすために
―片頭痛治療において最も大切な「服用のタイミング」―
片頭痛の治療薬として広く用いられているトリプタン製剤は、一般的な鎮痛薬(NSAIDsやアセトアミノフェンなど)とは作用機序が異なり、片頭痛そのものの発生メカニズムに働きかける、片頭痛特異的治療薬です。
そのため、トリプタンの効果を十分に引き出すためには、
「いつ服用するか」 が極めて重要になります。
トリプタンは「痛み始め」に服用する薬です
トリプタン製剤は、
片頭痛の痛みが出現し始めたタイミングで、できるだけ早く服用すること
が最も効果的とされています。
患者さんが
「いつもの片頭痛が始まりそうだ」
と感じる段階での服用は、適切な判断です。
一方で、
「もう少し我慢してから飲もう」
と痛みが強くなるまで様子を見てしまうと、
トリプタンの効果が十分に得られないことがあります。
実際に、
「トリプタンが効かない」と訴えられる患者さんの多くは、
服用のタイミングが遅れている
処方された用量より少ない量で服用している
いずれかに該当するケースが少なくありません。
前兆・予兆の段階での服用には注意が必要です
片頭痛では、痛みが始まる前に
閃輝暗点などの視覚症状
首や肩の違和感
めまい、倦怠感
といった前兆・予兆を感じる方も多くいらっしゃいます。
しかし、この段階で毎回トリプタンを服用してしまうと、
結果的に頭痛が出なかった場合でも服用回数が増えてしまう
という問題が生じます。
服用回数の増加は、
薬剤使用過多頭痛(MOH)
治療選択の幅が狭くなる
といった新たな課題につながる可能性があります。
「効かない薬」ではなく「使い方」が合っていないだけかもしれません
トリプタンは、
正しいタイミング・適切な量で服用すれば、多くの患者さんで高い有効性が期待できる薬剤です。
服用方法が適切でないために、
「自分にはトリプタンが合わない」
と誤解されている方が、実際には少なくありません。
迷ったときは、自己判断せず専門医へ
トリプタンの服用タイミングや用量について不安がある場合、
あるいは効果が実感できない場合は、
頭痛診療を専門とする医師に相談することが重要です。
個々の頭痛のタイプや発作パターンに応じて、
最適な服用方法や治療戦略を一緒に考えることが、
片頭痛のコントロールへの近道となります。













