お知らせ
分子標的治療薬の台頭により片頭痛は根治を目指せる時代へ
こんにちは。
これまで「うまく付き合うしかない」とされてきた片頭痛ですが、
近年は**「治す」ことを目指せる治療法が次々と登場しています。
今回は、片頭痛治療の最前線である分子標的治療薬**についてご紹介します。
◆ 片頭痛とは?
片頭痛は、典型的にはこめかみから目のあたりにかけてズキンズキンと脈打つように痛み、
中等症以上になると体動時の増悪(動きたくない、動くと頭に響く感覚)、吐き気や光・音に敏感になることが特徴です。
「痛み止めでなんとかやり過ごすしかない」と思われがちですが、
慢性的に苦しむ方にとっては生活の質を大きく下げる病気です。
◆ 片頭痛治療は新たな時代へ
従来は「痛みを抑える治療(急性期治療)」や、「発作を減らす内服予防薬」が主流でした。しかしこれらは効果に個人差が大きく、特に予防薬については効果が限定的で患者・医師ともに効果を感じられないことが多くありました。
そんな中、近年登場したのがCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)という物質をターゲットにした分子標的治療薬です。
◆ CGRPとは?
CGRPは片頭痛発作時に脳の血管や神経で大量に放出され、
血管拡張や炎症を引き起こし、片頭痛の原因のひとつと考えられています。
◆ CGRPを狙い撃つ最新治療
現在、CGRP関連製剤は注射薬として利用可能になっており、
月1回の自己注射や医療機関での投与で発作を大幅に減らすことが可能です。
【代表的なCGRP関連製剤】
エムガルティ(ガルカネズマブ)
アジョビ(フレマネズマブ)
アイモビーク(エレヌマブ)
これらは予防薬として非常に高い効果を示し、
「痛み止めの回数が減った」「月に数回しか起きなくなった」という方が続出しています。
◆ 将来的には“根治”も夢ではない?
これまでの治療は「発作を減らす」「痛みを和らげる」ことが中心でしたが、
CGRP関連製剤は頭痛が起こる仕組みそのものをコントロールする可能性を秘めています。
また、**内服薬タイプのCGRP受容体阻害薬(ゲパント)**などの新薬も台頭しており、
さらに最近では片頭痛を誘発する別の分子であるPACAPに対する抗体薬に関する研究も進むなど、
片頭痛の治療はかつてないペースで進化しています。
「片頭痛は治せる病気」へと近づきつつあります。
◆ 当院でも最新治療を取り扱っています
みなみ脳神経クリニックでは、CGRP関連製剤を含めた先進的な片頭痛治療を積極的に導入しています。
「長年片頭痛で悩んできた」「痛み止めに頼り続けて不安」という方はぜひ一度ご相談ください。
一人ひとりに合わせた最適な治療プランをご提案いたします。
◆ 院長からひとこと
「片頭痛はただの頭痛」という時代は終わりました。片頭痛は人々の人生に負の影響を与える全身の病気です。治療法はここまで進化しています。もはや我慢する時代ではありません。
毎日をもっと楽に、もっと自由に生きられるよう、私たちがお手伝いします。