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診療内容
MCI(軽度認知障害)
MCI(軽度認知障害)とは
軽度認知障害(MCI)とは、加齢による物忘れとは異なり、記憶力や判断力の低下が見られるものの、認知症と診断されるほど深刻ではない状態を指します。例えば、約束の日時を忘れる、同じ話を繰り返すといった症状が現れることがありますが、日常生活や仕事には支障なく自立できるケースが多いのが特徴です。
MCIの進行とリスク
MCIの状態が続くと、年間で約10~15%、5年間で50%の方が認知症へ進行するといわれています。認知症を発症すると、記憶力や判断力の低下が進み、日常生活に大きな影響を及ぼします。そのため、早期にMCIを発見し、適切な対応を行うことが非常に重要です。
当院でのMCI診断と検査
- 認知機能検査
- 簡単な質問や課題を通じて記憶力・判断力・注意力などの認知機能を評価します。短期記憶の低下や思考の遅れがないかを確認し、MCIの可能性を判定します。
- MCIスクリーニング検査(自費)
- 血液検査により、アルツハイマー型認知症のリスクを数値化して評価する検査です。特定のバイオマーカーを測定することで、将来的な認知症発症の可能性を予測し、早期の対策が可能になります。
- MRI検査
- 脳の構造を詳細に確認し、脳萎縮や海馬(記憶を司る部位)の萎縮が進行していないかを評価します。特に、認知症の初期段階で見られる変化を捉え、MCIの診断に役立てます。
MCIの治療の重要性
認知症を一度発症すると、低下した認知機能を元に戻すことは非常に難しいのが現実です。しかし、MCI(軽度認知障害)の段階で適切な治療を行うことで、約30%の方が1年以内に正常な状態に回復するといわれています。そのため、MCIの早期発見と治療が、認知症の進行を防ぐ大きな鍵となります。
「最近、物忘れが増えた気がする」「同じ話を繰り返してしまうことが多い」など、少しでも気になる症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。 早期の検査と適切な対策により、認知機能の低下を防ぎ、将来のリスクを軽減することができます。